2歳になったばかりの愛猫が迷子になりました。
完全室内飼いだったのですが、もともと外で暮らしていた元野良猫だったので注意していたのですが、仕事から帰ってきたときに玄関のドアを開けた途端、スルッと開けた玄関から出て行ってしまいました。
ドアから出た途端、猫はパニックになり私の声も聞こえない様子で全速力でどこかへ逃げてしまいました。
本当に一瞬の出来事でした。
すぐに猫を探しにいきました。
名前を呼んで、好きなおやつを持ってご飯の合図の鈴を鳴らしながら近所を探しましたがそれでも見つかりませんでした。
一週間経っても見つからなかったので、思い切って動物専門の探偵に依頼することにしました。
ポスターを200枚、聞き込みや捜索などを5日間して頂きましたが全く手掛かりがなく、いなくなって10日以上経ってしまい、ほぼ諦めていました。
そんな時、探偵宛に目撃情報が寄せられました。
自宅の敷地内に入ってくる野良猫に、餌をあげているおばあさんから、最近来る新入り猫がポスターと同じ猫で写真と同じ首輪をしているから探している猫ではないのかという連絡でした。
うちの猫だ!と確信して、捕獲器を設置させてほしいとお願いしたのですが、おばあさんは捕獲器の設置は反対で、慣れて捕まえるなら敷地内に入れることを許可するということで、猫の捕獲は難航しました。
そうこうしているうちに、猫がおばあさんのところに来なくなり、また行方不明になってしまいました。
生きていることは分かったので何とか希望を持って探しましたがそれから1週間経っても見つかることはありませんでした。
そんなある日、私の住むマンションの1階にじっとうずくまる猫を見かけました。
まさかと思って猫の名前を呼んだところ、小さく鳴いたので近づくと、まさしくうちの猫でした。
でも近づきすぎると逃げてしまいます。
一匹でうちまで帰ってきたけれど、マンションの4階に住んでいたため分からなかったのでしょう。
丁度真下で待っていました。
再び探偵に頼んで、捕獲器を借り、マンションの管理人に頼んで下に設置しました。
近くには猫の使っていたトイレの砂を置いて、中には猫の好きだったおやつを置きました。
設置して1時間後、ようやく猫が捕まりました。
家に入れたとき、もしかしたら分からないのではないかと思ったのですが、思い出したようにニャアニャアと鳴き出し、ずっと足元をスリスリして、私も思わず泣いてしまいました。
猫はそれから外に出ることもなく、暴れん坊だったのですが随分落ち着いた猫になっていました。
外でいろいろ学んで帰ってきたのかも知れません。
それから数年後に病気で亡くなってしまいましたが、今でも時々迷子になって甘えてきたあの子を思い出します。
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